BRASS TOGGLE SWITCH | ピカピカはそのまま使わない。
最近「真鍮製のトルグスイッチ」が出回り始めたのでひとつ購入してみました。
プレートの仕上げはテーブルの木目がくっきりと映るほどのピカピカの鏡面。 使っているうちに傷ついたりくすんだりする劣化を楽しみながら使う商品でしょう。でも、それまでは初期にせよ鏡面仕上げに付く手垢などはちょっと気になりそう。
ですので。ちょっとだけエイジング(?)してみようと思います。
ブロックサンダーで円を描くように細かな傷をつけて鏡面仕上げをくすませて…これもカーテンリングの時と同様バーナーで焼いてみようと思います。
真鍮なら焼くことで表面が酸化して良い感じの色合いになるはず。
しかし・・・トーチバーナーで焼いてみても思うように色は変化しませんでした。。これは「真鍮」というより「黄銅」かな?
真鍮と黄銅は金属の呼び名の定義には違いはなく、共に銅と亜鉛の化合物の呼び名です。亜鉛の含有量によって加工性が変わるのですが亜鉛が増えると「銅の持つ表面が酸化する成分」が低くなるという事になり、表面の酸化がしにくくなります。
宝飾系だと「真鍮は経年変化で黒ずむ味わいが良さが・・」という考えがありますので、自分としては呼び名の定義は同じでも「真鍮は経年変化する、黄銅は経年変化しない」という言葉の使い分けのイメージはあるのですが。とまぁちょっと期待した素材ではありませんでしたがプレートはピカピカが解消されたので良しとします。
参考までにこちらは昔使っていたソリッドブラス(真鍮無垢)として売られていたジッポライター。化合物なのに「真鍮無垢」ってなに? となりますが亜鉛量が少ない真鍮という事と解釈してます。
右が焼いて表面を酸化させた直後の状態。かなり色が変化しますね。酸化皮膜を触っていると少しづつ落ちてきてまた左の写真のように程よくくすんだ質感に。飽きてきたらまた焼いて右の状態にしたりと変化を楽しみながら使っていました。できればこう言う素材を「真鍮」と呼びたいかなぁ。。